日野 優子
YUKO HINO
アートアベニュー宮古島
宮古営業部 開発営業・編集長
宮古営業部 開発営業・編集長
新卒で新聞社系列の広告代理店に入社、大手電機メーカー担当としてネットの広告提案に携わる。東日本大震災後の2013年、福島県で医療機関の広報部門に転職、県内外に向けた健康情報の発信や認知活動に努めてきた。2020年、アートアベニュー宮古島入社。
宮古の人と人をつなげ、新しい交流を生みだす橋渡し役に
この会社を選んだ理由を教えてください
生活情報誌「宮古ストーリー」で、自分の営業・広報の経験を活かせそうだと思ったからです。「宮古ストーリー」は宮古島のほぼ全世帯に配布されていて、私も創刊当時からずっと読んでいました。家族ともよく『記事がしっかりしているね』と話題にしていたので、こういう真面目な媒体に関わってみたいと思い、営業職に応募しました。面接では代表のマークさんと話をしましたが、私の医療分野での経験を知ってコロナの話を熱心に質問してくれ、とてもパワフルな人だという印象を持ちましたね。また、オフィスを見学した時にも、社員が自由に働いている様子を見て、働きやすそうだと感じました。
宮古島に来たきっかけは?
医療機関の仕事がひと段落し、次は何をしようか…と検討していた時に出会ったのが「沖縄の塩」。この地方の塩はナトリウムが少なくミネラルが多いことを知りました。健康や食に関心があったので、塩に関わる仕事をしたいと思い、家族3人で宮古島へ移住。これまでにも大阪・東京・福島といろいろな地域で暮らしてきたので、特に不安はありませんでした。コロナ禍や色々あって仕事の計画は変更せざるを得なかったのですが、実際に島に住んでみると良いことがたくさんありました。例えば子育て。公園や芝生がたくさんあって子どもが裸足で走り回れる。年長の子どもたちが息子と自然に遊んでくれる古き良き文化がある。環境に恵まれている宮古島で、このまま暮らしていきたいと思うようになりました。
日野さんが携わる業務とは
「宮古ストーリー」の編集として、巻頭特集や記事の企画立案、取材交渉、インタビュー、スケジュール管理などを担当しています。取り上げるテーマは伝統や文化、住環境、健康と幅広く、いま島で求められている情報を常に意識した誌面づくりをしています。また、飲食・美容・医療・住宅・スクールなど多分野のお客様に、広告掲載のご案内や掲載原稿のご提案をする営業もしています。情報誌チームはメンバーが5名。全員体制で編集や営業にあたっています。2021年10月号から編集長に就任したので、前任者が今まで培ってきた人脈やノウハウを引き継ぎながら、「宮古ストーリー」の良さを守っていきたいですね。
仕事で大切にしていること
「宮古ストーリー」が目指すことは2つあります。1つめは人と人の思いをつなぐこと。例えば、本州の企業が島でホテルを建設している時、何も情報がないと、環境面や経済面で島民の皆さんが不安になることもあるでしょう。そんな時、企業が島を大切にした開発をしていることを「宮古ストーリー」でお伝えできれば、共感や安心も深まるはず。人や企業の思いをつなぎ、交流を作れる媒体でありたいと考えています。2つめは、宮古島の知られざる魅力を伝えること。10月号で「クイチャー」という踊りを伝える芸能団体のインタビューを掲載していますが、もともとクイチャーがどうして生まれ、どう宮古島に根づいていったのかは、住んでいる方も意外に知らないんです。テーマを深く掘り下げてお伝えし、新しく島に来た方にはもちろん、昔からの島民にも面白く、改めて島の魅力を感じていただけるような内容にしていきたいです。単に広告が載っているだけではなく、取材先や掲載先そして読者とすべての方にメリットがある。そんな価値を感じていただけ、『宮古ストーリーだから掲載したい』と思ってもらえるような媒体を目指しています。
仕事で苦労していることは?
お店によっては、広告の必要性をわかっていただくのが難しい時もあります。穏やかな島民性なのか、お客様が増えて忙しくなりたくない…という方もいらっしゃるんですよね。ただ、宮古島は沖縄県の中でも毎年人口が増え続けていますし、観光客の数も伸び続けています。広告を出すことで新しい方々にお店を知ってもらえたり、コミュニケーションが生まれたりするチャンスがあることをお伝えしています。
嬉しかったエピソード
ある日、広告を出してくださっていた加圧ジムのオーナーから『宮古ストーリーに広告を出してから、お客様が大幅に増えたよ』と笑顔でお話いただいたんです。広告を見て実際にお客さんが来ていることを実感でき、感無量でした。『宮古ストーリーさんのおかげです!』と言っていただけたのも本当に嬉しかったです。 広告反響はもちろん、「宮古ストーリー」のファンができたことも喜びです。1年前に営業を始めた頃に比べて、今では『知ってますよ』『毎回楽しみにしています』と声をかけてくださる方が本当に増えました。SNSで『無料なのに情報が濃い!』と紹介してくださる方、投稿ページに応募してくださる方も増えてきました。コロナ禍が落ち着いたらもっと喜んでいただけるよう、読者イベントなども企画していきたいと考えています。
今後のビジョンは
自分の得意領域であり、島民の関心も高い「健康」「環境」の分野で、さらに発信力を高めていきたいです。記事でも環境保全の専門家にお話を聞いていますが、多くの方が個々で活動をされている状態。「宮古ストーリー」でネットワークづくりをお手伝いし、定期的に情報を発信できる仕組みを作っていきたいですね。また、媒体としての価値を高めて『宮古ストーリーに相談すればできるんじゃない?』といってもらえるようになりたいです。例えば企業の商品開発とタイアップして誌面で発表するなど、地元の経済に根づいた活動にも力を入れていきます。
個人的には、宮古島の魅力をさらに深堀したいですね。宮古島は昔ながらの文化や伝統と新しい開発が共存する面白さがありますし、独特の土壌や地下ダムの水源で農業の可能性も広がっている。『ここに来たら病気が治った』という声も多く、癒しの力も注目されています。知れば知るほど面白い島なので、外から見るだけでなく、ぜひ直接足を運んでみてください。
” 楽しくなければ仕事じゃない ” について
入社当時はとにかく決裁の速さが新鮮でした。例えば編集会議でも企画内容がすぐ決まり、すぐにアポを取れる。スピード感が気持ちいいです。世の中には何かやりたくても、ダメ出しが多くて結局進まない…ということが結構ありますが、『いいことはどんどんやれ』と言ってもらえるので意欲が湧きます。島に来た当初は親戚や友達もいなかった自分が、いろいろな会社と出会って人脈ができ、地元の社長や経済の重鎮ともお話ができるようになったのはすごい変化。周りの環境すべてに感謝しながら、面白い毎日を過ごしています。